インド訪問 -2日目-
平成27年12月12日(現地時間)、インドのデリーを訪問している安倍総理は、ビジネス・リーダーズ・フォーラムからの共同報告書を受け取りました。
次に、プラナーブ・ムカジー大統領と会談を行い、その後、ナレンドラ・モディ首相と会談を行い、その後署名式及び共同記者発表を行いました。
午後には、モディ首相とヴァラナシを訪問し、ガンジス周辺のガートでの宗教儀式を見学しました。
総理は、ビジネス・リーダーズ・フォーラムからの共同報告書受け取りに際して次のように述べました。
「昨日は、8回目の日印ビジネス・ビジネス・リーダーズ・フォーラムが開催されまして、日本とインドの代表するビジネスマンの皆様が日印の経済の現在と将来に向けてのビジョンについて共同報告書を取りまとめ提出していただいたことに対しまして、歓迎したい、感謝申し上げたいと思います。
モディ首相とは、今回の首脳会談、昨年のモディ首相の訪日、そして今年に入りましてニューヨークでもクアラルンプールでも、あるいはパリにおいても、会談を行ってきたところですが、もう十年、二十年前から知り合いのような関係になってきているわけであります。
私の考えは、強いインドは日本のためになり、強い日本はインドのためになる。これが基本的な考え方であります。普遍的価値を共有し、そして戦略的な利益も共有する。アジアの二大民主立国が共に手を携えて発展していくことは、地域の平和と繁栄、そして世界の平和と繁栄につながっていく。こう確信をしています。この確信は、モディ首相と共有するものであると思います。
ただ今のモディ首相の話からも、経済においても日本と共に力を合わせていくことがインドのために間違いなくなる。そして日本にも大きな利益をもたらす。この確信が伝わってきたところです。
インドは現在、日本にとっても正に魅力的な注目すべき投資先であります。昨日のフォーラムを通じて、また今日のモディ首相の話を伺って、日本のビジネス界の皆様も強くそう感じたのではないか、このように思います。
投資が成功することによって、更に投資を呼んでいくわけでございます。そういう意味におきましても、両国の連携が極めて重要であろうと思います。
モディ首相と私の共通点は、政策を実行していくスピードであります。スピードを大切にしている。モディ首相のスピードは新幹線並みのスピードでありますが、何故新幹線並みのスピードと言ったかといえば、これは確実に安全に人々や物事を運んでいくことができるということでした。
今後ともお互いにスピード感をもって、日印関係を、そしてビジネスの関係を、経済関係を前に進めていきたいと、このように思う次第です。
本日のこの会合、そして昨日の会合によって、両国のビジネス関係が益々緊密となり、両国の経済に大きな貢献をしていただくことを期待いたしまして、私の御挨拶とさせていたただきたいと思います。
この後、モディ首相と首脳会談を行いますが、今日の首脳会談によって、日印関係が全く新しい次元に入っていく。そういう日印の首脳会談にしていきたいと、このように思っております。ありがとうございました。」
また、ヴァラナシを訪問した後、次のように述べました。
「ヴァラナシに着いてから、このホテルまでもそうなのですが、ガンジス川のほとりに行くまでも、たくさんの皆さんに沿道で日の丸の小旗を振って歓迎をしていただき、日本に対する温かい思いが伝わって、感激をいたしました。
そしてまた、ガンジス川のほとりに並べられたたくさんのろうそくの光と、そして花の香りのなかでの祈り。また、音楽のリズム。大変幻想的で美しい儀式でした。出席をして厳かな気持ちになりました。また、祈りに込められた人々の平安な生活に対する願い、思いが伝わってきました。
これから更に日印関係を発展させて、インドの人々が豊かな暮らし、そしてまた、より平穏な暮らしが出来るように、日本も貢献していきたい、と、このように思いました。」