日豪首脳会談等
平成27年12月18日、安倍総理は、迎賓館赤坂離宮等でオーストラリア連邦のマルコム・ターンブル首相と首脳会談等を行いました。
まず、両首脳は、裏千家東京道場の茶席で懇談を行いました。
次に、迎賓館赤坂離宮で、儀じょう隊による栄誉礼及び儀じょうに続き、両首脳は会談を行い、その後、共同記者発表を行いました。
最後に、総理は、ターンブル首相ほか関係者を招いて晩餐会を開催し、挨拶の中で次のように述べました。
「マルコム・ターンブル・オーストラリア首相の訪日を心から歓迎いたします。
私は、就任以来、地球儀を俯瞰する観点から積極的に外交を展開をしてきていますが、中でも豪州との関係を特に重視しております。
豪州は自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値を共有し、戦略的利益を共有する、かけがえのないパートナーであります。
日豪の特別な関係は、アジア太平洋の要であります。本日、マルコム首相との間で政治経済・安全保障・文化・人的交流等、幅広い日豪の協力を力強く発展させていくことで一致をいたしました。日豪の揺るぎない戦略的関係の道しるべとなる共同声明を、発表できたことを嬉しく思います。
両国の絆は、それにとどまりません。今、日本人がオーストラリア人のスターとして、真っ先に思い浮かべるのはラグビー日本代表の前ヘッドコーチ・エディ・ジョーンズさんです。ラグビー日本代表はワールドカップにおける大活躍という、誰もができないと思っていたことを可能にし、日本中に勇気を与えてくれました。
G20では、キャメロン首相やキー首相を始め、多くの首脳から、日本は予選リーグを突破したわけではありませんが、『安倍さんおめでとう』と声をかけていただきました。南アフリカのズマ大統領は、私に、『いまだに日本戦での敗戦を私達は受け入れることができない』と言っておられました。
日本は豪州からジョーンズさんという素晴らしいギフトをいただき、多くを学びました。今や、ラグビーは日本で誰もがよく知るスポーツであります。2019年に日本でワールドカップが開催されますが、できることならば決勝戦で豪州と相見えたいと、今から胸が高鳴ります。
本日の晩餐会には、このような両国のかけがえのない友好関係を、政治・経済・文化等、様々な分野において支えるリーダーの方々、そしてマルコム首相が重視するイノベーション分野で御活躍の皆様を、各地から御招待いたしました。
皆様のおかげで、今日の素晴らしい日豪関係があります。皆様にはこの場をお借りして感謝申し上げるとともに、更なる関係の発展に向けて、お力添えをいただければ幸いであります。
昨年、豪州を訪問した際いただいたおいしい豪州ワインを思い出しつつ、今宵は日本酒で、皆様と日豪の未来を語らい、楽しい時間を過ごしたいと思います。
それでは、日豪関係がますます発展することを祈念して、盃を上げたいと思います。」